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なぜ『おっさんずラブ』は女性に"だけ"ウケたのか

ドラマ『おっさんずラブ』が最終回を迎えた。SNSの盛り上がりは今クールのドラマではトップクラス、おそらく視聴者満足度調査でもトップクラスの作品だろうと思う。f:id:ysykysyk:20180603142800j:image
私は、まずタイトルのセンス、ノンケな好青年・春田(田中圭)がいきなり職場のゲイたちにモテてしまうややパニック要素のあるコメディとして受け取った。一流俳優たちがこのような作品を真面目に演じている様には「バカドラマ」の臭いも感じて楽しんでいた。だが春田がノンケなままになぜか牧(林遣都)や黒澤(吉田鋼太郎)を受け入れる展開などリアルに考えると「?」となり、その疑問は払拭できないまま終了してしまった。
しかしそんな私の疑問などお構いなしに全力で本作を楽しみ、SNSを盛り上げていたのはほとんどが女性であり、強引に言い換えるなら『おっさんずラブ』は女性視聴者のみに熱烈に支持されたということになる。こういう連続ドラマは非常に珍しい。

 

LGBTの流れとは違う
前クールの『隣の家は青く見える』のようにLGBTを扱ったドラマが増えてきているのは事実であるが、『おっさんずラブ』が女性に支持されたのは昨今のLGBTの流れで生まれた作品というよりは、どストレートにBLをベースにした作品であるからだろう。
同人誌やアニメでひっそりとBLにハマってきたいわゆる「腐女子」という存在は一般的に敬遠されがちだが、今回のようにBLが堂々と一流キャストで描かれたことに対する反動やリアクションの集約があのSNSでの反応に直結しているのではないかと思う。

 

■女性ならではの視点
私が以前から感じていたことが『おっさんずラブ』の反応には表れていた。それは「女性は人を見ている」ということだ。ドラマや映画ならシナリオや演出よりまず「人」、アーティストなら曲や演奏よりまず「人」。1つのまとまりとして捉えるというよりは、一瞬一瞬を捉えているようなイメージだろうか。f:id:ysykysyk:20180603144414j:image
その価値観の是非は問わないが、この辺りの男性と女性の視点は大きく異なることを改めて認識することができた。何よりブームを作るのは男性ではなく女性、本作のようによりターゲットを特定層にフォーカスしたうえにSNSでの拡散要素を組み合わせたひとつのモデルケースといえそうだ。