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【ネタバレ有】『FF15』レビュー 「田畑Dはとにかく風呂敷を畳んだ」

『FFヴェルサス13』の発表から10年、途中タイトルとプラットフォームが変更になるなどのストーリーを経てようやく『FF15』が発売されました。ちょこちょこサイドクエストをこなしながら約28時間でクリアしましたので記念にレビューを残します。
とりあえず一言で言うならば、「10年かかってこんなもんしか作れんのか」です。

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■メインシナリオについて
私だけでなくほとんどのファンが最も楽しみにしていたストーリーは「薄い」。『FF13』は意味不明でプレイヤーを置き去りにするものでしたが、『FF15』は薄い・浅い。世界観やキャラクター描写を作中で重ねていくことでドラマを作り上げ、プレイヤーに感情移入させるという、ゲームや映画に問わず大作フィクションに必須な要素が絶対的に不足しています。

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その割に開発は「ネタバレ禁止」をやたら唱えていましたが、それは最終的にノクトとルーナがどちらも死んでしまうからでしょうか。でもね、ルーナの死に感情移入できるほどの過程がないんですよ、メインシナリオが薄い(短い)のです。ただし父と子、恋愛要素以外では男4人の旅を通して友情をテーマにしていることはRPGの歴史においても実に斬新とは言えます。

オープンワールドの代償

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ではこのタイトルの最大の売りは何かと言うなら、オープンワールドで自由に旅を楽しめることが挙げられるでしょう。GTAのように車を自由に動かせないなどの問題はまあ置いといても、冒険してる感はそこそこあります。
ただし残念ながら、サブクエストはお使いのみなので作業感しかありません。他の洋ゲーオープンワールドではサブクエストはそこそこシナリオ性のあるものがありますよ?
討伐クエストは一括受注でないわ、システム周りも優しくない。
そうなってくると、この開発チームはひたすらオープンワールドを作り上げることだけに注力してきたんじゃないかと思えてくるほどです。オープンワールドはあくまで作品を描く手段でありセールスポイントではない、このあたりは『MGSV』と同じ感想を持ちました。

■『FF15』として最終的に絞り出されたもの
野村哲也がDを務めていたころ、「ヴェルサスは複数作品になる」と言われていました。最終的に野島一成によるシナリオが原案レベルに収まり、発表されていたトレーラーの要素をどうにか実機へ落とし込み、Dを引き継いだ田畑端が1本のタイトルに仕上げた。それが『FF15』であり、言い換えるなら「ヴェルサス13の亡骸」です。
広げるだけ広げた風呂敷をとにかくせっせと畳んだ田畑Dはある意味功労者ですよ。

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私は今やFFといっても、直近では『龍が如く6』『人喰いの大鷲トリコ』『ウォッチドッグス2』のようなタイトルと同列で楽しみしているレベルになりましたが、長年待っていたファンから言わせれば不満を飛び越えて憤りとなっても仕方ないでしょう。そのレベルの仕上がりでした。スクエニもせっかくいい流れがきていんですが残念ですね。
満足度としては、ほぼ毎年出ている『アサシンクリード』1本分と同じくらい。世界市場に挑んでもらって全然結構ですが、これが現実のようです。

 ■総評
【良い点】
 ・スピード感と歯ごたえのあるアクションバトル
 ・下村陽子によるBGM
 ・(無駄に)広大なオープンワールドを駆ける冒険感
【悪い点】
 ・あまりに薄く短いメインシナリオ
 ・お使いと討伐のみの安易なサブクエスト
 ・言うほど自由には駆けれないフィールド移動

【FF15】10年待った私達と日本のゲーム市場の落差 - MISOJI備忘録