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MISOJI備忘録

三十路がアクセス数とか気にせず語る場所

2015年テレビドラマランキング

2015年の名作連続ドラマランキングを作成してみました。ちなみに昨年のランキングはこちらから。
 
10位 流星ワゴン
(TBS/主演:西島秀俊/原作:重松清/脚本:八津弘幸ほか/演出:福澤克雄ほか)
いわゆる「チーム半沢」が手掛けた作品、しかし世間的にヒットしなかったゆえ下町ロケット』がヒットしていた頃も本作のタイトルがネットニュースに入っていることはありませんでしたw
クオリティの高さ、未来を取り戻すというストーリーの良さ、特に香川照之演じるチュウさんのキャラはよかった。が、中盤にワゴンの案内役である橋本親子のエピソードに移ったことでそれまでの流れがブッツリ切れてしまったことだけが心残り。

 
9位 民王
(テレ朝/主演:遠藤憲一菅田将暉/原作:池井戸潤/脚本:西荻弓絵/演出:木村ひさしほか)

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堤幸彦の助監督を務めてきた木村ひさし作品。正直、『ATARU』は『SPEC』のトレース感が、山田涼介版『金田一少年の事件簿』は堂本剛版のトレース感が印象が否めませんでした。しかしようやくここに来て原作の良さと役者の個性を融合させることに成功、とはいえ回を重ねるごとに過剰演出でやっぱり堤幸彦のトレースになっていったことはちょっとだけ解せません。


8位 無痛~診える眼~
(フジ/主演:西島秀俊/原作:久坂部羊/脚本:香坂隆史ほか/演出:佐藤祐市ほか)
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究極の治療・無痛治療の是非、痛みと共に生きて死ぬこと、そして無痛治療と殺人の兆候である犯因症の関係性を描いた骨太サスペンスです。原作の良さ、若手までバランスの良いキャスト、佐藤祐市の演出力がかっちり噛み合っていたと思います。
途中の展開と結末にやや落差こそあったものの、痛みと報復と殺意がリンクするシナリオはなかなか秀逸でした。


7位 釣りバカ日誌~新入社員 浜崎伝助~
(テレ東/主演:濱田岳/原作:やまさき十三・北見けんいち/脚本:佐藤久美子ほか/演出:朝原雄三ほか)
幼少期から観てきたあの釣りバカ日誌が面白い形で復活、キャストは違うのに全く違和感なく観れて笑える文句なしの良作。『民王』のようにやや狙いすぎのコメディとは違い、役者の演技で気持ちよく笑わせてくれる作品だったと思います。
金八以来の濱田岳武田鉄矢の掛け合いに始まり、最後はファンなら知ってるハマちゃんのプロポーズと合体(未遂)をしっかり入れるなど納得の締め方でした。B級クオリティでも面白いものは面白いことを証明してくれた1本。
 
 
6位 DOCTORS3 最強の名医
(テレ朝/主演:沢村一樹/脚本:福田靖/演出:本橋圭太ほか)

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院長代理となって暴走する森山(高嶋政伸)を相良(沢村一樹)が絶妙にコントロールする爽快さは今回も健在。森山のキャラは院長(野際陽子)に「卓ちゃん!」と怒られることで成り立っていることからも、実際に森山先生が院長になってからのストーリー展開は難しいと私は考えていますが、さてここからどういう展開ができるのか、第4シリーズやるなら福田靖のシナリオにぜひ期待したいところですね。
 

5位 デート~恋とはどんなものかしら~
(フジ/主演:杏・長谷川博己/脚本:古沢良太/演出:武内英樹・石川淳一ほか)

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杏と長谷川博己というコメディから遠かった2人に全力でアホさせた発想の勝利です。
古沢良太の緻密な脚本にスポットが当てられましたが、『のだめ』『テルマエ』の武内英樹と『リーガルハイ』の石川淳一という、まさにフジのコメディ力を集結させた演出にもスポットを当てるべきでしょう。さっそく続編がSPドラマで登場したように、2人が結婚するまでくらいなら作品化は可能かもしれませんがさあどうなるでしょうか。


4位 天皇の料理番
(TBS/主演:佐藤健/原作:杉森久英/脚本:森下佳子/演出:平川雄一ほか)

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安定の平川雄一朗クオリティ、期待通りでした。また徳蔵は連続ドラマの主人公としてお手本とも言えるキャラクター、クズなとこもあるけど一生懸命で憎めない三枚目。これまでクールなキャラを演じてきた佐藤健の新しい一面を開花させたと言えそうです。
平川雄一朗の次回作は映画『僕だけがいない街』、人気コミックのシナリオと藤原竜也という演者を武器にどのような作品に仕上げるのか注目しています 。

 

 3位 コウノドリ
(TBS/主演:綾野剛/原作:鈴ノ木ユウ/脚本:山本むつみほか/演出:土井裕泰金子文紀ほか)

子供を産むということ、親になるということ、命を慈しむということを真正面から描きました。妊娠と出産に関わる様々な事例を扱っており、これからという女性だけでなく、男性側や周辺の関係者まで含めて「観ておいたほうがいい」と言ってもいいレベルの作品に仕上がっていました。
「すべての新しい命におめでとう」、この究極にシンプルなテーマに感動させられるのはやはりいいキャスト陣と非常に丁寧な演出があってこそです。
 
 
2位 表参道高校合唱部!
(TBS/主演:芳根京子/脚本:櫻井剛ほか/演出:石井康晴ほか)
スタートする前は「TBSこのクール捨てにきたな」とすら思っていた作品ですw
歌の力と人の絆を体感できるどストレートなシナリオ、学園ドラマと合唱を組み合わせた夏にぴったりの青春感、フレッシュなキャスト陣、何よりどの歌唱シーンも非常に素晴らしく、特に「心の瞳」や「愛の歌」は本当に感動しました。
なお、劇中メンバーは高校2年生の設定なので、ワンチャンあるかもですね。
 
 
(TBS/主演:阿部寛/原作:池井戸潤/脚本:八津弘幸ほか/演出:福澤克雄ほか)
WOWOW版の『空飛ぶタイヤ』『下町ロケット』には、いかにも中小企業の社長らしく権力に振り回される一方、彼らだけが被害者ではなくて社会には様々な立場にある人々の思いが交錯している。そういうリアリティに溢れていました。
TBS版は勧善懲悪と福澤克雄の演出力と阿部寛の力強さを見事に融合させ、新しいエンタテインメントを構築。続編の機会にまで恵まれたことはまさにTBSのドラマ製作力の象徴とも言えます。
 
 
【総評】
10本中5本がTBSということで今年も「ドラマのTBS」は健在。昨年は金10を中心にサスペンスを展開していましたが、1月クールの『ウロボロス』でストップ、他の枠も含めて全体的にヒューマンドラマ路線へシフト。特に日9は4本中3本がランクインしており、今年の最も打率の高い枠になりました(『ナポレオンの村』もいい作品でした)。
フジは『デート』『無痛』とこれまでの王道から外れた作品のほうが出来がいい傾向があるようです。数字を狙うのではなく、良いものを作れば数字が付いてくるという考え方をしない限り、このランキングにフジの作品が増えることはないのかな、というのが正直なところです。

また、各局ともプライム枠を削減して深夜に30分枠を新設する傾向が。B級ドラマならまだしも『おかしの家』のようにキャストもスタッフも力が入っているタイトルが登場していることも見逃せません。『深夜食堂』のような強烈な作品がこういう動きからどんどん出てくることを願いたいと思います。