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PS4『ドラゴンクエストヒーローズ』レビュー 難易度のバランス調整に和ゲーの悪い癖

チラシの裏のゲームレビュー、第2弾は『ドラゴンクエストヒーローズ』です。
PS4版を約8時間程度プレイした段階のレビューになります。


ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城 公式サイト | SQUARE ENIX


ドラゴンクエストシリーズの新作がPSハードでリリースされるのは『ドラクエ8』ぶりであり、実に約10年ぶり。従来のコマンドRPGではなく、アクションRPGとして歴代シリーズのキャラクターも登場。ここしばらくはDS・3DSをメインにリリースされていたため、キャラクターが3Dで、かつHDグラフィックで動く映像を見るだけでもかなり新鮮です。

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■やっぱり「ドラクエ無双」だった
開発は『無双』シリーズのω-forceオメガフォース)が担当していることもあり、このタイトルが発表されてからゲーマーの間で話題になってきたのが、「結局無双なのかどうか」という点でした。私は『無双』シリーズが断固として嫌いであり、この点については私も最も気になっていたことです。

私が『無双』シリーズが嫌いな理由は、おおまかに以下の通りです。
・棒立ちの敵をひたすらボタンを押して倒すだけの作業ゲー
ゲームデザインに変化がなく、いかに敵を表示させるかキャラを多くするかにこだわりを持っている、いうなれば「足し算」のみの安易なゲームデザイン
・『ガンダム無双』『北斗無双』『ワンピース海賊無双』の派生タイトルにおいても、根本のゲームデザインは全く変わっていない


本作を実際にプレイしてみると、ザコ敵が基本的に何もしてこないという点では同じであり、必殺技の爽快感はあれどもひたすらボタンを押して敵を倒していく作業感はやはり限りなく『無双』に近いと言わざるをえません。
ただし『ドラゴンクエスト』シリーズのファン層は圧倒的にライトゲーマーが多く、同じくライトゲーマーが好む『無双』シリーズとの組み合わせは戦略として非常に妥当といえるでしょう。


■最も『無双』と異なる部分、防衛ミッション
本作の各ミッションは敵の撃破だけではなく、防衛ミッションもかなりの割合を占めており、ここがおそらく最も『無双』と異なる部分です。人や門など、ミッションに応じて防衛の対象が異なり、当然守りきらないとゲームオーバーとなります。

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特攻プレイでは詰んでしまいます。このような頭を使う内容が入っていることは個人的に歓迎なのですが、そこに関しては大きな問題点が2つあります。


①マジでめいれいさせろ
パーティは4人まで。バトル中は操作キャラを自由に変えることができますが、残りの3人の動きは一切設定できません。「ガンガンいこうぜ」「いのちをだいじに」というような「さくせん」コマンドがなく、さらに特定の場所に留めて戦わせることもできず、操作キャラに他のキャラも勝手に付いてくる仕様になっています。
結構な割合で防衛ミッションがあるのに、この仕様ははっきりいって難があるのではないかと思います。2人プレイもできないので、仲間にしたモンスターを防衛箇所に配置しつつ、自分がひたすら動き続けるしかないのです。



②難易度は「量」で調整
上記仕様に加え、シナリオが進んでくると大量の敵を相手にする防衛ミッションが出てきます。「敵が強くなる」のではなく「敵の数が増える」という難易度調整の仕方です。
元々私はアクションRPGである本作に、ただのボタン押しでなく、しっかり立ち回りが必要な要素を求めていました。極端に分かりやすい例としては『デモンズソウル』『ダークソウル』ような感じ。この2つのタイトルは難易度調整が絶妙で、敵の攻撃や行動パターンを読み、立ち回りを考える必要がありました。
ところが『ダークソウル2』でディレクターが変更されると、敵の数を増やして難易度調整する、足し算のゲームデザイン要素が増え、ファンの怒りを買ってしまったのです。
『モンハン』もそうですが、アクションゲームにおいて難易度を敵の量で調整することがいかに安易なゲームデザインか、(今更言っても聞かないでしょうが)ω-forceはもちろん、和ゲーメーカーは肝に銘じてほしいと思います。


■総評
【良い点】
・ライトゲーマーも安心してプレイできる難易度
ドラクエの世界観を再現したグラフィック
・キャラクターや音楽などシリーズファンなら嬉しい要素
・『ドラクエ』好きで『無双』好きなら今すぐ買え

【悪い点】
・敵の量や硬さのみで調整された足し算のゲームデザイン
・他の仲間キャラに対して指示が一切できない
・オンラインCo-opはもちろん、2Pすら未対応
1ミッション終了のたびに町に戻される
・総じて飽きやすい

本作がヒットすれば続編がありえるでしょう。
ただしその場合、少なくとも上記の問題点は解消しなければ、ライトゲーマーは騙せてもコアゲーマーには相手にされなくなる可能性があります。『無双』のように安易に続編を出さず、しっかりと見直しをしていただきたいと思います。