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MISOJI備忘録

三十路がアクセス数とか気にせず語る場所

2017年1月クール 連続ドラマメモ

テレビドラマウオッチャーとして、個人的な記録を兼ねて2017年1月クールの連続ドラマの総括をしておきたいと思います。

前クールはこちら

ysykysyk.hatenablog.com

 

全話鑑賞(予定含む)
『A LIFE』『嘘の戦争』『カルテット』『東京タラレバ娘』『就活家族』『奪い愛、冬』『バイプレーヤーズ』『スーパーサラリーマン左江内氏』

途中リタイア
『視覚探偵 日暮旅人』『下克上受験』

1話リタイア(カス)
『大貧乏』『突然ですが、明日結婚します』『嫌われる勇気』



■最優秀作品
『カルテット』

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『Mother』(2010)以降、強烈なオリジナリティでドラマファンを唸られせている坂元裕二脚本の新作がついにドラマのTBSに降臨、その化学反応たるは圧巻の一言でした。
何気ない会話劇(実はシナリオに関連していたりする)、家族のストーリー、ラブストーリー、緩やかに時に突然仕掛けてくるミステリー性、キャストの個性と演技、どれをとっても「今までみたことないドラマ」に仕上がっています。展開も結末も全く読めませんでしたし、視聴率と反比例するネットの盛り上がりはいわゆる「視聴熱」の象徴といえるでしょう。


■その他の作品について
『A LIFE~愛しき人~』
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一時期はこれまでのイメージを変えにかかるような作品が続いていた木村拓哉の新作。
今回の信念に真っ直ぐなキャラクターは元の路線に戻った印象で正直新鮮さはありませんでした。加えて、せっかくテレビに引っ張ってきた浅野忠信と医療ドラマの定説である対立構造にあと一歩ならない中途半端さがどうも気持ち悪く、明確かつ筋の通った見所を作れなかったことが悔やまれます。その他キャスト陣の個性に救われた要素が大きかったですね。


『嘘の戦争』

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草彅剛はこういう陰のあるキャラクターが合いますね。木村がスターなら草彅は俳優、改めてそう思わせてくれる作品でした。復讐劇という重めのテーマではあるものの、そこまでドロドロとした作風になってはいないことや「そんなサクサクいかんやろ」とツッコミたくなるほどテンポのいい騙し具合が痛快でもあり、エンターテインメント色のある適度なバランスを持ち合わせていました。
なぜ隆(藤木直人)は「千葉陽一のオーストラリア生活」という怪しすぎるブログを疑わないのか不思議でしょうがありませんでしたけどね。


東京タラレバ娘

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アラサー独身女の現実を描いた第1話以降はびっくりするくらいリアリティのない恋愛ドラマになってしまいました。それでもキャスト陣の良さ、ツッコミどころなど踏まえると今の月9よりよっぽど月9らしいトレンディドラマに落とし込むことができたように思います。
マジレスするなら、東京のど真ん中であんなしょっちゅう偶然人気モデルと出くわさないし、そんなコロコロ出会いはないし、そもそもあの3人なら黙っててもモテる。


『就活家族~きっと、うまくいく~』

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とりあえずお祓いにいったほうがいいレベルで災難続きの一家ではあるものの、仕事と家族について各世代に多少は何かしら共感できるであろうポイントが折り込まれていました。個人的には家族が別々の道を歩むような結末を密かに期待していたんですけど、ベタにハッピーエンドでまとまりました。
本作についてはもう木村多江さんですね、ああいう気持ち悪い女を自然と演じれるポテンシャルはさすがとしか言いようがありません。


『スーパーサラリーマン左江内氏』

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深夜ドラマの代名詞・福田雄一作品がまさかのゴールデンに。変わらずアホ全開のゆるいコメディを堂々とやり切ったことが素晴らしいと思います。「やってること『ヨシヒコ』と変わらないじゃん!」、はいそれでいいんです。
堤真一がこういうゴリゴリのコメディドラマに主演したこと、Amazonプライム『宇宙の仕事』から賀来賢人のはっちゃけキャラがいよいよ開花したこと、意外に豪華だったゲスト陣も含めて非常に楽しませてくれました。


 

『奪い愛、冬』
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最高ですね、毎回爆笑でした。テンポの良さとネタの詰め込み具合は相当なもの。「大真面目なのにバカらしい」、まさに現代に蘇った大映ドラマを鈴木おさむが執筆できたのはバラエティ畑の人だからかもしれません。そういう意味では前クールの『黒い十人の女』(バカリズム脚本)と通じる部分を感じます。そして奇しくも両作で怪演をみせた水野美紀(しかも妊娠中)は新しいポジションを獲得しましたね、女優魂炸裂。


■なぜ作ったこの1本
『嫌われる勇気』

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普通の刑事ドラマに強引にアドラーの心理学をぶっ込んだシナリオ。アドラーをもじった庵堂蘭子という主人公のネーミングセンス。主演・香里奈、主題歌・大塚愛という賞味期限10年切れの起用。即席にも程がある企画はまさに今のフジテレビのダメさを象徴するものといわざるをえません。しかもこういうときに限って保険をかけるかの如くジャニーズを起用するのも相変わらず。どこまで視聴者を舐めればいいのやら。


■総評
坂元裕二の新作『カルテット』、『不機嫌な果実』の流れを組む『奪い愛、冬』、福田雄一の新作『左江内氏』、『銭の戦争』の流れを組む復讐劇『嘘の戦争』。気がつけばほぼ「面白いであろう作品が予想通りに面白い」という、良作は多かったものの意外性のないちょっと寂しいクールに。『A LIFE』も平川雄一朗演出とはいえ、「まあこんなもんだろうな」という内容に落ち着いたことには医療ドラマでできることの限界を感じました。
そして毎度ここでは同じ流れになりますが、相変わらずフジ製作の3本(日9・月9・木10)がヒドい。4月クールはそこそこ前から製作発表されていたのでもうちょい期待はできそうでしょうか。


2017年1月良作ランキング
 1.カルテット
 2.奪い愛、冬 
 3.スーパーサラリーマン左江内氏
 3.嘘の戦争