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PS4『二ノ国Ⅱ レヴァントキングダム』レビュー ジブリの外側に覆われた2流のJRPG

メディア戦略などで『レイトン教授』や『妖怪ウォッチ』をヒットさせたレベルファイブRPGシリーズ『二ノ国』、1作目はDSとPS3の2ハード展開で、これは後に『ドラクエ11』が採った戦略の先駆けです。特にジブリのアニメーションやデザインがより堪能できるPS3版は日本より海外で売れたこともあり、本作は全体的に幼稚さが薄れてバトルもアクションへシフト、ローマ字のタイトルロゴを見ても海外市場を視野に入れていることは明白でした。
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ドラクエ8』の開発から一気に躍進したことからもレベルファイブRPGを制作することにある程度のこだわりがあるように思えます。

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日野晃博のコメントからもそれは伝わりますね。私もそれなりの期待をしてプレイしましたが、先を進めたくなる・プレイを続けたくなる要素が薄い作品になっていました。

■よりアニメーションに近づいたジブリ風世界観は圧倒的
本作最大の特徴はやはりジブリ風味で彩られた世界観でしょう。「これが動くの?」と思ったプレイヤーは多いはず、ここまでアニメーションに近いグラフィックの作品はないのでそのインパクトは絶大です。
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王道ファンタジーのストーリーともの融合度合いも良く、プレイヤーのテンションを上げて迎い入れてくれます。

 

■叩くか遠距離か2択のみの寂しいバトル
バトルはアクション、ボタンで通常攻撃・強攻撃・遠距離攻撃、スキル攻撃とガード。精霊フニャによる攻撃もありますが基本的できることはこれだけ。ボタンの組み合わせでのコンボ、ジャストガードによるカウンター、仲間との連携技などアクションRPGには当たり前にあるような要素が見事に欠落。
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メインシナリオの敵はある程度は特攻で倒せるものの、サブクエストの敵はかなり強く、場合によっては即死レベルなのでひたすら遠距離攻撃で倒すパターンが殆どだと思います。つまり戦略性・達成感・爽快感がない残念なバトルシステムと言わざるを得ません。「劣化テイルズ」という意見を見ましたが同意で、おとなしくターン制コマンドバトルでよかったのではと思えるほどです。

 

■おつかいだらけ
メインシナリオもサブクエストも元祖おつかいRPGの最新作『ドラクエ11』を遥かに超えるおつかいの連続です。シナリオに伏線などもあったもんじゃない。f:id:ysykysyk:20180405211906j:image
海外を狙った据置タイトルでも日野晃博のシナリオは相変わらず幼稚であることが私が最もがっかりしたポイントです。壮大なスケールに釣り合わない中身がスカスカのシナリオ性はある意味『FF15』に近い印象を受けました。(FF15ほどの落差はありませんが)
志田未来西島秀俊らのキャストも言わずもがなフルボイスではなく、ここでもあと一歩プレイヤーの没頭を妨げてしまっています。

 

 ■総括
二ノ国2』は世界観や難易度、全体的に親切なゲームデザインを備えたJRPGであり、あらゆるプレイヤーに対応できるような作品を目指したと思われます。ただしその結果、言わずもがなコア層を納得させることはもちろん叶わず、ライト層に向けても『ドラクエ11』の後では高い評価をするプレイヤーは比較的少ないでしょう。
進軍バトルや膨大なサブクエスト、国づくりのキングダムモードなど、遊びの要素はあれども、シナリオとバトルシステムに大きな筋がなければダメなんです。JRPGとはそういうジャンルです。本作でレベルファイブが得意とすること、言い換えるならばできることがある程度垣間見たように思います。
今後のタイトルの展開にも影響を与えるある1本になるかもしれません。