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2018年夏ドラマ評価メモ

 テレビドラマウオッチャーとして、個人的な記録を兼ねて2018年7月クールの連続ドラマの総括をしておきたいと思います。前クールはこちら

ysykysyk.hatenablog.com

 

全話鑑賞(予定含む)
この世界の片隅に』『ラストチャンス』『義母と娘のブルース』『ハゲタカ』『グッドドクター』『チアダン』『dele』『インベスターZ』『サバイバルウェディング』


途中リタイア
絶対零度』『健康で文化的な最低限度の生活』『高嶺の花』『GIVER』『ヒモメン


初回リタイア
『ゼロ』

 

 

◼️最優秀作品
義母と娘のブルース
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森下佳子平川雄一郎のコンビはTBSで数多くのヒット作を手がけてきました。綾瀬はるかは『白夜行』『JIN-仁-』とイメージを変えた作品も(佐藤健も『とんび』『天皇の料理番』がありますのでこのチームの総決算的な要素も感じました)。本作のどんな難題や圧力にも屈しない毅然としたキャリアウーマンと時折見せる不器用さのギャップが笑いを生むキャラ付けは「完璧」、また新しい綾瀬はるか像を作ったといっていいと思います。
昨年の同クール『過保護のカホコ』同様、ホームコメディの模範となる作品でした。

 

◼️その他の作品について
この世界の片隅に
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アニメ映画のヒット後でのドラマ化というネガティブなイメージを土井裕泰(『コウノドリ』『カルテット』)が丁寧な演出と映像美で払拭。演者も含めてここまで違和感なく実写化できているのが不思議なほどです。前評判ではキャリアゆえか微妙な感じもあった松本穂香もしっかりハマってましたね。
連続ドラマにすることで各話ごとに抑揚が付きにくかったのは仕方なしという感じですが、それを考慮してもクオリティでカバーできていたと思います。


『グッド・ドクター』
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大枠でいうなら本作に医療ドラマとしての新要素はありません。病院と患者ファーストの医師との対立構造は何度となく映像化されてきました。
しかし子役たちの秀逸な演技は毎度視聴者を泣かせにかかり、山﨑賢人と上野樹里の真っ直ぐなキャラクターと演技は、昨今『ドクターX』や『ブラックペアン』のヒットで劇的さにシフトしていた医療ドラマをヒューマンドラマに戻してくれるような、立ち位置としては『コウノドリ』に近い作品だったと思います。

 

『チア☆ダン』
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観なくても展開や結末が予想できる王道青春ドラマ。映画版のリメイクでなく続編であることである程度の期待ができました。芳根京子を輩出した『表参道高校合唱部!』のような予想超える要素はなかったですし、まんまウォーターボーイズのような展開もありました。しかしすでに第一線で活躍している土屋太鳳や新木優子を中心に、山本舞香など今後の活躍が期待できる若手女優が集結した作品として楽しめました。

 

『dele』 
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フォーマットだけ見ればバディものの探偵ドラマ。しかしPCやスマホのデータという現代に馴染みの深いテーマを紐付けたこと、刑事でも探偵でもないパターンなしのフォーマットで毎回予想できないシナリオが楽しめました。それもそのはず、脚本家が毎回のように変わっており、出てくるエピソードや空気感が絶妙に異なっているのがいい方向に働いていたと思います。山田孝之菅田将暉という個性と演技力を兼ね備えた2人を起用したのも非常に良かったと思います。

 

『サバイバル・ウェディング』
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連ドラ主演張りまくりの波留、そんなに稼働して大丈夫なのかと心配になるくらい。本作もしかりで最近の主演作の多くが「ちょっと残念な女」ばかりで今後が余計心配になってしまいます。
原作がこのタイトルなのでどうしようもないですが、もう少しリアルな婚活ドラマが観れると思ってただけに中身が割と普通の恋愛ドラマだったのは残念。

 

 

◼️なぜ作ったこの1本
『高嶺の花』
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こういうドラマなら別に野島伸司を起用する必要はないですね。後半は面白くなったという声は聞こえてきましたが何が狙いなのかよくわかりませんでした。
主人公に共感できない時点でダメですけど、あんな高飛車な女が偶然であった冴えない自転車屋になぜ執拗に絡もうとするのかも不明。リアリティがないのならせめてコメディにすべきです。連続ドラマの礎を築いた野島伸司が連続ドラマの基本を全く踏襲できていない現実をもう見ていられません。


 ■総評
これまでの夏ドラマの手法はヒット作品の「続編」、『HERO』('14)や『コードブルー』('17)は記憶に新しいと思います。近年業界的にヒット作が生まれなくなっている現状で、これまでと異なるアプローチが今クールには見られました。
強引に続編をこしらえた『絶対零度』は置いておいて、昨年の『黒革の手帖』と同じ手法(リメイク)を採った『ハゲタカ』、映画から続編を持ってきた『チアダン』、ヒットアニメ映画の実写化『この世界の片隅に』、とこれまでとは異なるフィールドから視聴者認知を目指した傾向は今後も続くかもしれません。
その流れとは関係なく安定の制作陣とキャスト陣で臨んだ『義母と娘のブルース』は予想通り圧倒的なクオリティでした。また、フジ系列は2クール続けて『シグナル』『グッドドクター』と海外ドラマのリメイクで良作を展開。来クールには織田裕二主演で『スーツ』のリメイクが登場するのでこの流れが続く可能性があります。「自前で作れないなら持ってこい」これが引き続き当たるのかどうかは見もの。
一方、今年は日テレが全くダメですね、一時期のフジのようにクソドラマを量産しています。来クールの脚本:野木亜紀子・主演:新垣結衣の水10『獣になれない私たち』で一矢報いることができるでしょうか、期待しましょう。


2018年7月クール良作ランキング
1.義母と娘のブルース
2.グッド・ドクター
3.dele
4.この世界の片隅に