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PS4『サイコブレイク2』レビュー 旧バイオを完全に過去にした意欲作

2014年、『バイオハザード』『バイオハザード4』のディレクターとして知られる三上真司が自身のスタジオで開発した『サイコブレイク』がリリース。『バイオ』がよりシューティングに移行して下降、『ラストオブアス』(2013)というゲームデザインやシナリオ面でも金字塔を立てた作品が登場した後ということもあり、当時のホラーゲームは変革期にありました。ですが前作『サイコブレイク』は『バイオ4』をそのまま引用したような古いシステムに、リニアで即死ポイントも多い完全に2世代前のゲームに終わってました。

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今回三上真司はプロデューサーに回り、若手のクリエーターに現場を任せて臨んだ本作は前作のイメージを払拭する内容へと変貌しているのには正直びっくりしました。クリアタイムは約26時間、ボリュームもそこそこ多め。
「サイコブレイク2」の画像検索結果

■プレイ感はまさかの『ダークソウル』
広大なエリアを探索するゲームデザインへ変更された点がまず最も大きく、敵と死闘しながらアイテムやセーフポイントを求めて進む感覚はまさに『ダークソウル』です。敵がリポップすることはなく、エリアに配置された敵を完全駆逐するも、適度に避けて進むのも自由です。
ただし、敵を倒すと取得できる「グリーンジェル」は能力強化に必要であるため、リスク覚悟で敵に挑まなければならないのです。
「サイコブレイク2 クラフト」の画像検索結果

■『ラストオブアス』の偉大さ
クリーチャーとのバトルは「死闘」、レベルの低い序盤はあっさり殺されます。いかにスニークキルを決めるか、アラート時にどこまで銃を使うか、緊張感高いサバイバルはまさに『ラストオブアス』。

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アイテムのクラフトや武器の強化もほぼ『ラストオブアス』からの引用といえます。このあたりのデザインは『バイオハザードリベレーションズ2』(2015)も丸パクリをしており、『ラストオブアス』が与えた影響を感じ取ることができます。
「クラフト台」では、弾薬や武器自体の製作と、武器のアップグレードが行える

どうみてもこれ『MGS3』のフィアーやんというボスもいたり、まあ正直なところ本作独自の個性を問われると微妙なところではありますが、半オープンワールドの序盤~中盤、どんどんカオスになっていくリニアな終盤まで様々な良作の要素を組み合わせながら緩急を付けたゲームデザインでしっかり良作に仕上がっているのは間違いありません。

本作からいえることは、TPSサバイバルホラーのスタンダードは『バイオ4』から『ラストオブアス』への完全移行を決定づけたことです。『バイオ7』や『outlast』などホラーのもう一つのスタンダードとなっているFPSからの流れも含め、今後のホラーゲー市場はまだまだ目が離せません。


■総評
<良かった点>
・ストレスフルな前作のマイナスポイントを解消している
・やり込み充分な探索要素、敵との対峙など緊張感の高いプレイができる
<良くなかった点>
・他の良作の要素を取り入れまくっているので本作独自の要素が薄い
・シナリオはあってもなくてもいいレベル

個人的には三上真司が引っ込んだら良作になってしまったという事実がなんともいえない。